那 現存する図像なし

日本 · 英雄

那賀須泥毘古

神武天皇の天からの出自を問い、その証を見ても抵抗をやめなかった支配者。

好敵手
神武天皇
主人
邇芸速日命
討たれた相手
邇芸速日命
討った相手
五瀬命 — 『古事記』において
象徴
天羽羽矢、歩靫

日下での抵抗

那賀須泥毘古は神武天皇の東征を、自らの国への脅威として迎える。『日本書紀』は、その抵抗を決断と軍事行動によって描く。到来した者たちが内陸へ入ったと聞くと、配下の兵を集め、日下の坂で行く手を阻むのである。

時長髄彦聞之曰。夫天神子等所以來者。必將奪我國。則盡起屬兵。徼之於孔舍衞坂。與之會戰。有流矢中五瀬命肱脛。皇師不能進戰。

「ナガスネヒコはこれを聞いて言った。『天神の子たちがここへ来た目的は、きっと私の国を奪うことだ。』そこで直ちに配下の兵をすべて動員し、日下の坂で彼らを迎え撃った。戦いとなり、イツセノミコトの肘に流れ矢が当たった。皇軍は敵に向かって進むことができなかった。」 — 『日本書紀』巻第三、W・G・アストン英訳より

アストンの訳は彼をナガスネヒコと呼ぶ。この戦いで皇軍は前進できず、五瀬命は矢で肘を負傷する。記述は那賀須泥毘古を敵軍の指揮者とするが、五瀬命に当たった矢は流れ矢として描いている。

『古事記』の記述では、矢の出所がより明確である。五瀬命は登美の長の痛手を与える矢によって手を射られる。その傷と五瀬命の後の死が、この伝承で那賀須泥毘古を彼の殺害者とする根拠となる。二つの記述は負傷した部位が異なり、射手をどれほど直接に特定するかも異なっている。

二つの天の系統

那賀須泥毘古の主張は、自分がすでに仕えている、天から来た者に基づく。彼は神武天皇に、邇芸速日命が天の磐船に乗って天から降り、自分の妹を妻としたと伝える。その婚姻から、ウマシマテという子が生まれた。したがって、この天からの存在は彼の主君であると同時に、婚姻によって結ばれた親族でもある。

その忠誠から、到来した支配者への問いが生まれる。

故吾以饒速日命爲君而奉焉。夫天神之子豈有兩種乎。

「それゆえ、私はニギハヤヒノミコトを主君として仕えている。天神の子に二つの系統があるというのか。」 — 『日本書紀』巻第三、W・G・アストン英訳より

彼の異議は、競合する権威に関わる。天神の子の一人を主君として受け入れたところへ、同じ出自を主張する別の者が来て、支配を求める。物語は、双方が出自を証明する品を調べる前に、神武天皇へ送った使者を通じて、この異議を述べさせる。

神武天皇は、天神の子は多くいると答える。そして那賀須泥毘古に、彼が選んだ主君の証拠となる品を示すよう求める。この問いによって、争いは血統についての主張から、双方が実際に確かめられる証へと移る。

証と拒絶

那賀須泥毘古は、邇芸速日命の天羽羽矢と歩靫を差し出す。神武天皇はそれらが本物であると認め、次に自分が身につけている、対応する矢と靫を示す。この交換によって双方の証は確かめられるが、抵抗は終わらない。

長髄彦即取饒速日命之天羽羽矢一隻及歩靭以奉示天皇。天皇覧之曰。事不虚也。還以所御天羽羽矢一隻及歩靭。賜示於長髄彦。長髄彦見其天表。益懷踧踖。然而凶器已搆。其勢不得中休。而猶守迷圖。無復改意。

「そこでナガスネヒコは、ニギハヤヒノミコトの天の羽を持つ矢一本と足の靫を持参し、恭しく天皇に示した。天皇はそれらを調べて、『これは本物だ』と言った。次に自分が身につけている天の羽を持つ矢一本と靫を、ナガスネヒコに示した。ナガスネヒコは天の証を見ると、ますます当惑した。しかし、殺傷の武器はすでに整えられ、事態は途中で立ち止まることのできないところまで来ていた。そのため、誤った企てに固執し、意図を変えようとはしなかった。」 — 『日本書紀』巻第三、W・G・アストン英訳より

語り手は、証拠を前に那賀須泥毘古がますます当惑しながら、なお戦う決意を保っていると描く。彼の拒絶は、自分も準備に関わった検証の後にも続く。示された品は邇芸速日命のものであり、その主君の出自の証拠である。それらが認められたことで、那賀須泥毘古は神武天皇の同様の証にも向き合うことになる。

邇芸速日命はその後、那賀須泥毘古自身の忠誠関係の内側から争いを終わらせる。『日本書紀』によれば、彼は天がすでに天孫に天下を授けたと知っており、那賀須泥毘古は天と人間の統治との関係を理解しようとしない、と判断する。そして彼を殺し、配下の兵を率いて神武天皇に服属する。

こうして記述は、那賀須泥毘古が自ら選んだ天からの主君が、彼の抵抗してきた支配権の主張者を認めることで終わる。彼自身の論拠は天からの出自の重要性を示していたが、二組目の証を受け入れないことで、その出自を擁護してきた主君と対立する立場に残される。

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